千葉県でクリニックを運営し、人手不足や採用後の定着に悩んでいても、DXはツールを導入するだけで解決するものではありません。
私は千葉県の個人病院から、AIの力で業務を少しでも補いたいという相談を受け、Webと生成AIの領域で支援しました。そこで最初に確認したのは、導入するツールではなく、現場で何が止まっているかでした。
この記事では、千葉県でクリニックDXの支援先を探す院長先生へ向けて、相談前の整理、安全面、支援先の選び方、県内の訪問対応範囲を紹介します。
千葉のクリニックDXは、困っている業務の特定から始める
DXとは、業務の流れをデジタルで整えることです。本記事では、国が進める医療DXの施策だけでなく、Webや生成AIを使った情報発信、院内文書の下書き、情報整理なども含めて考えます。
千葉県が2026年4月に更新した令和7年度計画では、「医療人材の不足」が県の医療・介護に関する課題として挙げられ、「医療従事者の確保・定着」が施策の柱に含まれています。これは県全体の計画であり、すべてのクリニックの状況を示すものではありません。それでも、人材の確保と定着が地域として継続して取り組むテーマであることは確認できます。
院内の困りごとが複数あるときほど、最初に取り組む業務を一つに絞ります。たとえば、同じ電話への対応が続いているのか、ホームページの更新が止まっているのか、院内文書の作成に時間がかかっているのかでは、必要な支援が変わります。
私が最初に確認するのは、次の4点です。
- どの業務で
- 誰が
- 何に困っていて
- どこまで情報を扱ってよいか
ツール名や機能の比較は、この4点を整理した後で構いません。初期の進め方は、医療DXはどこから始めるべきかをまとめた記事でも紹介しています。
人手不足をAIだけで解決しようとしない
千葉県の個人病院への支援では、人手不足に加え、採用しても短期間で退職してしまうという悩みがありました。そこで、「少しでもAIの力で補いたい」という相談を受け、Webと生成AIの領域で支援しました。
この支援について、公開できる成果数字や顧客の感想はありません。そのため、AIで人手不足を解決した成功事例としては紹介しません。ここでお伝えしたいのは、採用だけで対応するのでも、AIへ置き換えるのでもなく、周辺業務を整理するという出発点です。
人が担う仕事を先に決める
診断、治療方針、緊急性の判断、患者さまへの最終説明、同意形成は、人が責任を持って行う領域です。生成AIへ診療判断を任せる前提にはしません。
一方、患者さま向け案内の下書き、公開情報の整理、採用ページの更新、院内文書のたたき台などは、扱う情報と確認方法を決めた上で支援を検討できます。
何をAIへ任せるかよりも、何を人が確認するかを先に決めます。人手不足への考え方は、採用と並行して整えたいクリニックの業務導線でも整理しています。
DX支援先へ相談する前に整理したい5項目
相談前に、詳しい仕様書やシステム構成を用意する必要はありません。次の5項目を分かる範囲で書き出すと、支援する範囲を話し合いやすくなります。
1. 困っている業務
「DXを進めたい」だけでは、優先順位を決められません。同じ説明を繰り返している、Webの更新担当がいない、書類の下書きに時間がかかるなど、場面が分かる言葉にします。
2. 現在の担当者と手順
誰が担当し、どのような順番で作業しているかを確認します。一つの作業だけを短くしても、前後の確認が増えれば、現場全体の負担は軽くなりません。
3. 利用する人と確認する人
院長先生だけが使うのか、事務長や受付スタッフも使うのかを分けます。AIの出力やWebの掲載内容を、誰が最終確認するかも決めます。
4. 扱う可能性がある情報
患者情報、診療情報、院内資料、採用情報、一般公開済みの情報を分けます。相談フォームや通常のメールには、患者さまを特定できる情報を入力しないようにします。
5. 既存業者との役割分担
電子カルテ、予約システム、ホームページなどに既存の事業者がいる場合は、契約と管理範囲を確認します。新しい支援者がすべてを変更するのではなく、必要に応じて既存業者と役割を分けます。
院内業務の棚卸しは、小規模クリニックの業務効率化で行う5ステップも参考にしてください。
千葉でクリニックDXの支援先を選ぶ5つの基準
支援先を探すときは、会社の規模や使えるツールの数だけでは判断できません。院内の状況を聞き、導入後の運用まで一緒に考えられるかを確認します。
1つ目は、ツールを提案する前に、現場の手順を聞くことです。困っている業務と原因が分からなければ、必要な支援も決まりません。
2つ目は、AIを使う場所と使わない場所を説明できることです。医療判断や患者対応まで、何でもAIへ任せる提案にはしません。
3つ目は、医療情報の安全性を確認できることです。利用するサービス、扱う情報、権限、確認者、事故が起きた場合の連絡方法まで話し合えるかを見ます。
4つ目は、Webと生成AIを別々に扱わず、必要に応じて既存業者とも連携できることです。採用情報や患者さま向け案内は、Webの更新と院内業務の両方に関係します。
5つ目は、訪問とオンラインを目的に応じて使い分けられることです。現場を見た方がよい作業と、オンラインで進められる確認を分けると、移動と打ち合わせの負担を調整できます。
支援内容、費用、契約期間、追加料金、担当範囲も、開始前に書面で確認します。AI顧問の料金と支援範囲は、クリニックのAI顧問費用を整理した記事で紹介しています。
Web・生成AIを使うときに確認したい安全対策
2026年8月時点の最新版は、厚生労働省の「医療情報システムの安全管理に関するガイドライン 第7.0版」です。2026年6月に見直され、医療機関には医療情報システムを扱う際の遵守が求められています。
千葉県も、病院、診療所、助産所に対し、最新のガイドラインを参照したセキュリティ対策を案内しています。生成AIだけの問題ではなく、Web、予約システム、院内ネットワークを含めた管理が必要です。
生成AIを使う場合は、少なくとも次を確認します。
- 入力してよい情報と、入力しない情報
- 利用するアカウントと権限
- AIの出力を確認する人
- 院内ルールと見直す時期
- 問題が起きた場合の停止方法と連絡先
安全な運用条件を確認できるまでは、患者さまを特定できる情報や診療情報を、一般向けの生成AIへ入力しません。文章の下書きや情報整理に使う場合も、事実関係と表現を人が確認します。
経済産業省の「AI事業者ガイドライン 第1.2版」や、個人情報保護委員会の生成AI利用に関する注意喚起も確認し、使用するサービスの規約と院内ルールを照らし合わせます。
千葉県内の訪問対応エリアとオンライン相談
RYOZENPROのmediでは、千葉県北西部を中心に、クリニックや医療機関への直接訪問に対応しています。
千葉県内はどこまで訪問できますか
通常の訪問エリアは、千葉市、市川市、松戸市、船橋市、浦安市、鎌ケ谷市、習志野市などです。
柏市、流山市、八千代市、白井市、印西市なども、所在地に応じて対応します。訪問可能地域と交通費は、医療機関の所在地や契約プランに応じて個別に案内します。
遠方でも相談できますか
遠方の医療機関は、オンラインミーティングを基本にしています。業務の確認や打ち合わせをオンラインで進め、必要に応じて訪問対応を検討します。
直接訪問ができるかだけでなく、何を現地で確認し、何をオンラインで進めるかを相談時に決めます。
まずは「困っていること」を一つ整理して相談する
RYOZENPROは、2025年から千葉県の保険医協会における生成AIの伴走支援に関わっています。千葉県の個人病院への支援や、診療報酬に関するチャットボットの開発経験もあります。
これらの経験があっても、すべてのクリニックへ同じ方法を提案することはありません。私が大事にしているのは、AIを入れることではなく、人が本来の仕事へ集中できるようにすることです。
相談内容がまとまっていない場合は、次の3点だけでも構いません。
- 現在困っていること
- 止まっていること
- 今後実現したいこと
RYOZENPROのmediでは、Web、採用、動画、生成AI、院内チャットボット、業務改善を横断して相談できます。千葉県でクリニックDXの進め方や支援範囲を整理したい場合は、mediの無料相談をご利用ください。
お問い合わせフォームには、患者さまを特定できる氏名、生年月日、診療情報などを入力しないようお願いいたします。必要な情報の共有方法は、相談内容を確認してから決めます。

